毎年、医療産業都市機構に多額の投資をしてきたが産業化が見えてこない 一方、眼科領域では再生医療の実用化が最有力だが何故機構は支援しない

 

平野 章三質問

元理研のプロジェクトリーダーである高橋政代先生は、眼科領域における再生医療の実用化を目指し、市内でベンチャー企業を立ち上げており、この度再生医療分野で国内トップ企業と資本業務提携を締結し、iPS細胞を用いた網膜変性疾患の治療薬製造販売承認を目指し、億円単位の規模で支援を受けるとのことであります

 

また、昨年12月からクラウドファンディングを行うなど、独自で資金確保に努力されてきました

 

iPS細胞を用いた再生医療は世界に通用し得る技術であり、神戸市は最前線で支援すべきであるため、万博でも積極的に情報発信するものと考えておりましたが、市独自の出展はなく、反対に大阪のパビリオンiPS細胞を用いた再生医療技術が展示予定であり、そのアドバイザーとして高橋先生が就任している状況には非常な驚きでありました

 

神戸の医療技術を世界に発信する絶好の機会に、神戸の顔が見えないような消極的な対応を聞くと、神戸再生医療を産業化させていく姿勢に大いに疑問を感じるのであります

 

高橋先生のiPS細胞の研究は、神戸発の革新的技術の実用化、産業化に貢献する最有力の研究分野の一つであり、いち早く再生医療の研究開発の支援に取り組んできた神戸市のはずだったので、今後はより積極的かつ重点的に産業化に向けたサポートを実施すべきと考えるがご見解をお伺いします

 

神戸市長答弁

高橋政代先生が長年に取り組んでこられたiPS細胞を用いた網膜再生治療は大変意義ある取り組みであり、神戸医療産業都市を代表するプロジェクトだと認識しております

 

このプロジェクトが、大阪・関西万博で、今【 平野章三先生からご指摘 】があったような形で関わることになったことは、今日ご質問頂き初めて承知をいたしました

 

大阪・関西万博出展には神戸市として、完全に把握をしているわけではありませんが、今後とも、この大阪・関西万博における様々な神戸のプロジェクトの情報発信については、ご指摘を踏まえ、情報収集も行い

更なる取り組みができないか、検討させていただきたいと存じます

 

高橋先生の取り組みを含め、神戸医療産業都市で展開しているプロジェクトは産業化も含め情報発信が十分ではないことは、反省しなければいけないと

考えております

 

今回のご指摘も踏まえ、今後 神戸空港が国際化しますと、神戸医療産業都市が海外で同様に取り組んでいる地域と直接繋がる可能性も出てきますので、情報発信や広報宣伝、さらに連携の強化としっかりと力を入れていきたいと

思います

平野 議員再質問

高橋先生の眼科領域における再生医療の実用化に向けた支援を申し入れたが、以前副市長は神戸アイセンター病院を建設したことで協力しているとの答弁でした

なので、研究・事業化への支援は実質的にはなく、市の対応には違和感を感じていました

 

神戸市では医療産業都市機構五つの研究チーム

長年多額の研究費支援を行ってきているのに、未だ産業化は見えてこないうえ、そこに高橋先生の研究は入っていないのです

 

=== これは何故かな? というふうな感じがしたのですが ===

 

どうも医療産業都市機構の中で再生医療分野との【 確執がある 】ようです

 

今、新理事長の成宮先生が産業化に理解を示してくださっていますので確執があれば、市長も “ 神戸医療産業都市を代表するプロジェクトと認識している ”とのことから医療産業に組み入れ改善していくべきです

 

そうすると、いろんな資金支援もできる上、神戸医療産業都市の中の産業化が実現していく可能性が出てくるということになりますが、そのような考え方はありませんか?

副市長答弁

高橋先生の成果は、神戸医療産業都市の革新的な成果であり、できる限りの支援を行って参ります

 

ご指摘の神戸医療産業都市推進機構の中に高橋先生が入っていないということですが、高橋先生は自分で会社を興して、その中で実用化を目指したいという先生の強いご意向の中でされておられますが、私も直接お話をしてこれからも支援を続けてまいりたいと考えています

平野 章三質問

 

いや、かなり違う!

 

確かに言いにくいと思いますが眼科領域での再生医療を機構は認めてないのでしょう

 

ただ、今後、成宮先生が前向きに動いていただく中で、医療産業都市機構の中へ位置付けて頂き、産業化へと進めて頂きたいが如何ですか!

 

 

副市長答弁

高橋先生に関する研究はこれからも積極的に最大限の支援をしてまいりたいと考えているところです

 

 

平野章三意見

 

結局、医療産業都市機構眼科領域での再生医療を認めず実質支援してこなかったことは、

そこに確執があったことで、そうせざるを得なかったということでしょう

 

今後は神戸医療産業都市推進機構においてが重点的に事業化・産業化向けて、支援する分野を外部評価に基づいて支援の内容を見極めるといった研究支援スキームを構築していくべきでしょう!

 

神戸市会議員 平野章三

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