【 平野 章三 の質問 】
今まで長期にわたってタブー視されてきたような感じの医療産業都市
総括質疑で産業化の必要性を訴え、改善を求めました!
【 市長 の答弁 】
( 非常に重要なコメントなので、読み上げさせてもらいます )
「 神戸の医療産業都市としては産業化が弱い!
全く今、御指摘いただいたのと同じ指摘を、ごく最近、市外のその分野の権威の方からお聞きした
ところであります
ここはやはり心して取り組まなければならないと思いますので、そのような視点を持ちながら、
今後、産業化についてどのようなことができるのか、しっかり検討させていただきます 」
との答弁がありました
この医療産業都市構想が1998年開始から25年、当初は15億ぐらいの税を投入してきて、それ以外にも数億の補助金を出してきました
問題は先端医療推進機構にずっと予算を投入してきたのですが、内容が非常に分かりにくく、今日まで危惧はしてきました
確かに、企業集積とか雇用の創出など一定の成果は上がってますし、実際、企業によって具体的に産業化になってる部分も確かにあります
ただ、医療産業都市と標榜してきたわりには、産業化としての具体的なビジネスモデルが構築できておらず、新たな産業の創出ということでは十分な成果が得られてないと思います
しかし、これまで例えば優れた研究者や企業の集積の呼び水として最先端の研究開発が展開される場ということで、外郭団体の神戸医療産業都市推進機構において、研究開発部門など多額の税が投入されてきたことは事実であります
そこで、この研究部門に割り当てられている出捐金、これ先端医療センターの関係もありますので、今回に関しては、この機構に対して神戸市から毎年、研究開発支援基金の出捐として8億円を支出していることについて取り上げたい
まず最初の質問としては、出捐金、この8億円の部分で、研究部門に割り当てられている金額はどのぐらいなのか。それで、どのような積算根拠によって算定されているのか、お聞きをしたい
【 企画調整局医療産業都市部長の答弁 】
出捐金についてご答弁申し上げます。
神戸医療産業都市推進機構の研究開発の基盤を支援するという目的で主に研究者ですとか、研究者をサポートする職員の人件費、あるいは建物の賃借料とか光熱水費、システムの開発とか維持費ですね
こういった固定経費に充当をしてございます
具体的にその8億円のうち、その研究部門に割り当てております金額ですが、直近の実績として令和4年度決算におきましては、約3億6,000万でございます
そして、例年、大体3億円ないしは4億円を割り当ててるというのが今の実情でございます
【 平野 章三 の質問 】
この機構の研究については、もう産業化に資するという内容になり得ているかどうかが一番私は問題やと思うんですね
研究開発というのは中長期で必要やということは理解してます
ただ、今、構想から25年経過し、その意味からすると、研究都市でなく産業を創出するプロジェクトとしてはっきり位置づけされてますので、産業化を下支えする取り組みが必要だと思うのです
産業化の促進や進出企業の意向などとは関係なく、研究者がやりたいテーマを自由に研究するような事態に陥っていないのか、その辺が非常に危惧するところですが、その辺はどうでしょうか?
【 西川企画調整局局長 答弁 】
ご指摘の点、私からお答えします
今、推進機構でやっておりますのは、先端医療研究センターというところで大きく分けて5つの研究領域で、免疫医療の研究、神経変性疾患の研究、再生医療研究、あとは血液・腫瘍研究、感染症制御の研究
などに取り組んでいます
例えば具体例として、免疫医療の研究においては
Meiji Seika ファルマと一緒に自己免疫疾患ですとか、がんに対する新規医薬品の開発に取り組んでいます
また、神経変性疾患の研究においては、シスメックスと一緒に免疫疾患関連の先端技術の開発に取り組むなど、企業との共同研究は複数行なっているところはあります
また、一方で機構における研究開発については、企業やアカデミアのニーズに的確に対応することと、企業や人材の集積、そしてご指摘の産業化の促進に資する、より実践的なものになることが重要であると
考えています
ご指摘のとおり、必ずしもそうはなっていないという声があることは承知しており、体制とか計画をしっかり精査をし、より産業化につながる組織となるように取り組んでまいります
その1つとして、まず今年の4月1日より機構に新たに会長職を設けまして、シスメックス株式会社の代表取締役会長、グループCEOである家次氏を迎えることにいたしました
神戸経済、医療産業をずっと牽引されていた経験と、経営者の視点がございますので、この医療産業都市のさらなる産業化の促進に向けて御指導いただきたいと考えてございます
神戸市会議員 平野章三