神戸市立医療センター中央市民病院は質の高い医薬品・医療機器をより安全により有効に患者さんへ医療提供できるよう積極的に治験の取り組みを行っています。
この度、頭蓋内動脈狭窄症治療のための新しい医療機器“ステント”が、我が国で初めて中央市民病院の医師主導治験を基に薬事承認されました。
その治験機器(WS-01 ステント)は金属の網目チューブの形をし、狭くなった脳血管を広げ、通常より長期間血管の広さを保持をするための機器であります。
通常、製薬企業等が治験の実施を行い、製品化していくのでありますが、機器を直接使用される医師自ら治験を企画・立案そして実施し、承認されたことで実用に最も適した機器の開発がされたのであります。
このことは神戸市立医療センター中央市民病院で治験や臨床研究に関する業務を病院あげての一体的支援体制をとるため24年4月に治験・臨床試験管理センターまで設置してきた結果であろうと思います。
医療産業都市神戸にとっては企業の関心がさらに高まる程の大きな成果が上げられたはずであります。
ところが・・・
この件について神戸市や報道機関等は積極的に取り上げたり発信していくようなことはありませんでした。
何故だろう?
今、医師主導の治験や臨床研究が他の医療機関や大学病院でも取組み始められている様ですが、神戸市は医療環境に非常に恵まれ、さらに“最後の砦”と言われている高度医療の中央市民病院での開発は最先端の医療水準としての成果が生み出せていけるのであります。
多くの都市が先端医療に関心を持ちだし、取り組み始めた今日・・・
~ 今でしょう ~
医療産業都市を推進していく上で大きな評価の一つとして、このような薬事承認等を含め、最先端医療としての総合的な体制や運営をさらに積極的に構築して発信していくべきであります。
しかし総合的判断のできる司令塔や組織等がいまだに見えてきません。
縦割行政の考え方から
~「プロジェクトとしての予算や組織体制を検討すべき」~
と再三申し上げていますが・・・
神戸市会議員 平野章三