日頃、話題性の高い政策やプロジェクトには議会も関心を持ち議論も活発になり、私も神戸市の将来を左右する案件を取り上げながら実現に向けて努力してきました。
~しかし、ここにきて大いに反省~
最近、小学校等の図書について地道な活動をされています地域ボランティアグループのことを知りました。
今まで関心を持ったことがなかった『学校図書』でしたが、ボランティアの皆さんが図書のレイアウトやバーコード入力作業、読み聞かせ等の活動を積み重ね、子どもたちが図書を身近に、また活用の仕方を身に付けられるようにと日夜努力されている姿を見ると頭が下がる思いであります。
本来、教育委員会として各学校の司書教諭が図書についての生徒指導をするという役割を果たさなければならないのですが、学級担任や部活動の顧問等による多忙さ故か、殆どの学校で対応できていないのが現状であります。
そこで神戸市教育委員会として25年度10月より「学校図書館アドバイザー」を各区に1名ずつ配置し、事業の効果を検証することになりました。
教育委員会の“ボランティア任せ”から一歩前進!?かと喜びましたが・・・。
神戸市教育委員会に学校司書運営について方針を伺い、協議してみると、予算の問題だけでなく図書についての専門的な指導ができるような体制になっていないことが素人の私でもわかり驚きを感じました。
まず各区1名のアドバイザーには司書教諭OB等の方を配置されるようですが、今後は司書教諭と神戸っ子応援団としての学校ボランティアの連携によって活動していくという考え方でした。
さらに要請のあった学校や現在図書のボランティア活動が充実していない学校等に焦点を当てる方針と伺いました。
==そこで感じた問題点は==
やはり生徒自身の能力を高めていくにはせっかくの図書館も活用次第・・・教育指導の重要な課題です。
神戸市は「兵庫県に専任の司書教諭を要求している」とのことですが、特別支援関連の予算でも今日まで対応してくれていなかった事を考えると、神戸市教育委員会は県への予算請求は無駄を承知で形式的に行っていると思いますので、実質的な運営を神戸市独自で進めていくべきでしょう。
そこで司書教諭資格者の増員とともに神戸市独自で学校図書の認定制度を作り、ボランティアの方も含め研修と検定試験を行うことにより専任者としての正式な資格者を育てるシステムを作ることが必要であります。
そして各校に正式専任者を配置することで神戸市として統一的な学校図書の指導を行うようにすべきであります。
教育委員会として地域の力を取り入れることは否定するものではありませんが、学校図書に関しては生徒の学習能力に大きく影響する教育そのものと捉え、明確に線引きをし具体的に体制を整えなければならないでしょう。
予算の問題も複数校を1名が担当するかボランティア的な専任者の協力を得られれば全校配置しても年間予算は1億円前後で運営できると思います。
例えば、今話題の中学校給食では多額の初期投資や年間運営費、そして喫食率によって左右される予算の影響を考えると、私は本来『教育』の重要性を判断した上で予算配分すべきと思います。
さて教育委員会としての今後の方針は!!
神戸市会議員 平野章三