国会審議の中で医療法人理事長に原則医師を充てるよう定めていることに規制緩和とともに“株式会社”の病院経営参入までの議論がされています。
それ程病院事業では医療とは別に経営部門が重要視されています。
ただ医療については経営を重視するあまり利潤追求を優先した医療方針になりすぎないよう厚生労働省は“株式会社”運営には否定的であります。
そのような中、西市民病院は今まで神戸市が運営し、赤字幅が広がっても経営改善努力をしてこなかったことと医療水準も低いままであることを“地元周辺での地域病院”であると堂々と言い訳をし、その甘えをあたり前のように錯覚してきたのでしょう。
医療機器にも力を入れてこなかったことで病院の魅力もなく医師確保も厳しい状況が続いてきたのも当然であります。
ところが21年度より就任された新しい院長は私が“現状での西市民病院は必要はない”との批判に対し、話し合いを求めてこられました。
まず診療科等を含めて経営的な視点で医療水準を上げていくように建て直したい旨を強く申されました。
その前に私は神戸大学に今の西市民病院について責任を持った運営協力をお願いしておりましたので新院長と神戸大学が協力体制をとってくれれば経営改善とともに医療水準も上がるのではと期待することに致しました。
その結果4年が経過し、入院単価や病床利用率が上がってきており、24時間救急体制の全面復活を目指す等、目に見えて確実に改善されつつあります。
そのことは医師数の増員とともに初期研修医の採用数に対する応募人数が3倍近くなってきたことで明らかに病院が評価されてきたと思います。
前院長時代は医師確保に大変苦労され京都大学の強力な支援の中でもそのことにかなり力を注がれ努力されてこられました。
その事を思えば神戸大学の全面的な協力により院長として経営改善や医療水準向上への取り組みに専念されたことで大きな成果を上げられたのではないでしょうか。
さらに驚いたことは今まで当然ではありますが、中央市民病院に重点をおき西市民病院への財政支援が弱かったのですが、この度の24年度3月補正では
中央市民病院 5億円
西市民病院 11億円
と予算配分で逆転しております。
このようなことは過去において記憶にありませんが、ただ私は神戸市民病院群として三病院がそれぞれ市民の為に高度医療が提供できる体制を望むばかりであります。
この度神戸市財政部が攻めの戦いとともに全体のバランスを配慮している補正予算配分には久々に大いに評価できると思います。
阪神大震災後、長年厳しい行政改革を各局協力のもと乗り切る舵取りをしてきた行財政局の努力が実り、やっと戦える神戸市にまでこれたことは~
=神戸市職員皆さんに感謝!!=
神戸市会議員 平野章三