昨年より教育委員会事務局は来年度予算について学校給食問題等も含め財政状況が非常に厳しいと感じていたようでした。
・特別支援学校の建て替え予算や高等部の新設
・空調等の学校整備費
・中学校給食導入
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どのように予算の中で優先順位のバランスを考えていくかが大きな課題だと思っておりました。
ところが
突然中学校給食を行う話が入り、数日後新聞記事に大きく掲載されましたが、その時水面下での動きはすでに矢田市長の“学校給食をデリバリー方式で”との一言により決定したとの情報が入ってきました。
(一応想定ということで)
それまで検討会を設置し、議論の上素案をまとめられたようですが実質多額の初期投資や毎年の運営費を考えると、市長決裁で導入決定するはずなので、私の情報はほぼ間違いないところでしょう。
私は中学校給食に反対するものではありませんが、相当厳しい財政状況だと神戸市教育委員会から報告を受けていましたので、やはり優先順位を考えると正直驚きました。
政権が交代し補正予算の動きにより神戸市も明るい兆しを感じ一転余裕ができたのでしょうか・・?
しかし学校給食の方針決定は
==補正予算の財政措置がはかられる前の話==
であると思いますので、将来的にも継続して多額の財政負担を考えるともっと市長は全体像の説明をすべきであったと思います。
~市民の皆さん聞いてください~
今年度の予算案の段階では教育委員会は財政が厳しいので特別支援学校のバスの運行を1台減便すると言ってきました。
つまり・・・
~障がい者の方に一部バス通学を諦めてほしい~
とのことでした。
しかし私は特別支援学校のバス減便については納得することができず、元通り“全員乗車”できるように申し入れ、結果的に認められました。
バス1台削減と中学校給食実施との財政負担額は桁が違う話であり、しかも学校給食は必要とする人もいますが望んでいない生徒も大勢います。
一方、障がい者の様々な施策に対する財政措置にはすべての方々が強い要望を持っておられることを考えるといずれにしても大きな政治判断をしなければならないでしょう。
そこで先日、2月25日本会議にて「教育委員会は財政上非常に厳しいと言われていた中、中学校給食を実施する方向を矢田市長のひと声で決定されたことについて優先順位をどう考えられたのか」質問しました。
答弁は懇談会の意見として給食は一定の方向で検討すべきであると耳に入り予算としての方向付けはいるだろうとした上で「一斉に重点の取り組みを進めているのでご理解いただきたい」と政策決定判断についての踏み込んだ答えはありませんでした。
いずれにしてもかなり手厚い来年度予算であることは評価しますが、
~市長の強い政治姿勢や発信力が感じられないことがいつもながら残念でなりません~
神戸市会議員 平野章三