ノーベル賞を受賞された山中教授とともに高橋先生の網膜再生医療の研究が世界から注目される中、大きな夢が先行し期待が膨らみつつあります。
しかし市民から見ても専門的な立場からも安全性はもちろんその工程や予算,期間そして推進する企業負担や患者自身の費用等まだ不透明な中で進めていくことになります。
そこでこの度まず世界で初めて
iPS細胞臨床研究の実施,そして治験,高度先進医療,遠い将来の保険診療への流れに向けては国策として特別な取り組みをしていくべきと思います。
つまり臨床研究では予算面での限られた患者数やiPS細胞の成長に長期間要すること等により国家戦略として多額の財政支援がなければ実用化の見通しも立たず逆に世界から遅れをとってしまいます。
政権交替した今、まさに経済対策の柱の一つとして医療分野に焦点を当てていますので新年早々国への補正予算に対して新たなメニューを早急に打ち出し具体的な予算要望をするよう神戸市に申し入れていました。
iPS細胞の医療への応用は本来神戸市の政策というより世界の中の日本としていち早く進めていく国の戦略として当然でありますので私自身も補正予算の段階から積極的に国への提案を行い、必ず新メニューとして認められるような努力をしなければならないと思っておりました。
しかし本年1月10日 iPS細胞等の研究に文部科学省が補正で200億円、基礎研究に年間90億円を10年間支援続ける予算要求を頂くことになりました。
さらには安倍晋三首相の希望で1月11日に来神され、iPS研究施設やスーパーコンピューター等を視察して頂いたことは山中伸弥教授をはじめ関係者の方々の努力により、国家戦略に近い評価をされたのと同じであり私は感謝申し上げたい。
これからはiPS細胞の研究をはじめとして幅広い先端医療の成長分野を神戸市から積極的に進めていくためにも引き続き国との協力を求めていきたいと思います。
神戸市会議員 平野章三