10月9日矢田市長定例会見の発表項目は信じられない内容に情けなく感じました。
項目は順次防災教育10分57秒、おきしお文庫本格始動3分36秒、副知事候補者6分04秒と3件の項目を発表し、その後質疑応答になりました。
ここで信じられないこととは
多分、事務局が事前に作成した項目をその通り読み上げたことであります。
会見の10月9日 その日の朝刊に山中教授のノーベル賞受賞記事で紙面が埋め尽くされており、受賞日は前日の10月8日であります。
少なくとも矢田市長としては項目通りの発表ではなく、何故冒頭に山中教授のお祝いと神戸に明るい見通しができたことを語らなかったのか!
これはセンス以前の問題でこれこそがまさに政治なのです。
何故なら山中伸弥教授と神戸市の高橋政代先生とは、iPS細胞を使い網膜の再生医療を研究されておりこれから世界中が注目することになるからであります。
忘れもしませんが高橋先生は眼科医としての診療だけではなく研究もできることを条件にお招きし、現在はiPS細胞での臨床応用が最短で進む可能性がある程ご活躍いただいております。
そして今まさに神戸市の医療産業として研究・開発から実用化へと第2ステージに入った重要な時期であり、山中教授と高橋先生が連携され神戸市で研究を進めていることをタイミングを逃さず世界に発信するぐらいのつもりで記者会見やインターネット等の活用をしていただきたかった。
結果的に<その他の項目>で記者から山中教授がノーベル賞受賞された件の質問があり、マスコミ関係者のおかげで会見時間中に答えることができたことが矢田市長としては記者によって救われたと思います。
記者は「イノベーション特区を進められていて再生医療は大きな取り組みだと思うがそれに対する期待と規制緩和に対する国への要望は」と質問されました。
ここで市長が高橋先生の取り組みを説明されたが、確か最近、高橋先生より臨床研究について市長に直接要望があったと聞いておりますので、その意味でも
<その他の質疑応答>によってしか話題にできなかったことは非常に残念な話であります。
だからこそ地元神戸新聞社の記事で山中教授と高橋先生の写真とともに
二人三脚「神戸の理研 受賞に貢献」
と大きな紙面を使っての報道は神戸を救ってくれたと思いました。
神戸市はこれほど有難い記事に感謝しなければなりませんし、私も地元神戸新聞社に心よりお礼申し上げたいと思います。
このような機会に報道機関への会見は定例にこだわることなく、
発信力,内容,タイミング等もっと神戸市が政治的な力を発揮
できるように意識改革をしなければならないでしょう。
神戸市会議員 平野章三