関西広域連合は二重行政解消のため国の出先機関を廃止する法案の成立後、人,権限,財源を“丸ごと移管”するように要望しています。
当面の対象は
国土交通省・・地方整備局
経済産業省・・経済産業局
環境省・・・・地方環境事務所 です。
しかし、神戸では
事業,予算等の協議は直接中央省庁と行い、国の方針に沿って出先機関と手続きの上、事業などを進めております。
通常であれば、国と協議をし、神戸市に予算配分された事業を計画通り進めていけるところを、
もし出先機関を関西広域連合に“丸ごと移管”すれば、その予算は一度関西広域連合に配分されることになります。
そして加入の都市間で新たに予算調整されるため神戸市としては再度要望活動を関西広域連合に出し、新たに予算の獲得活動をしなければなりません。
その上、力があり、又、議決できる票の多い都市同士で組まれれば、予定の予算が流れ、事業が遅れたり,出来ない可能性もでてまいります。
~これこそ逆に二重行政を作り出し、大きな弊害を生みだすことにもなります~
本来、広域連合の主旨は防災,救急医療,環境等の連携により都市間での協力関係の効果をより発揮することだと思います。
しかし、今の関西広域連合はどんなプロジェクトでも噛んでくるので始末におえないのであります。
例えば「関西イノベーション国際戦略総合特区」や「国際コンテナ戦略港湾特区」等は既に事業運営の組織が構築されているにもかかわらず、関西広域連合はさらに上位に立って権限を振り回そうとしています。
結局、関西の主要なプロジェクトをすべて仕切りたい訳で、
このことは知事権限より別の意味でははるかに大きな権限を持つことになると思います。
そこで
関西広域連合の代表者は兵庫県知事であります。すなわち知事職とは別の大きな権限を持てることは
この立場を継続したくなる
のは当然であるでしょう。
最近、報道機関のインタビューにて兵庫県知事は4選の可能性も示唆していますが、今の知事の動きから多選と言われても出馬はまちがいないと思います。
それは、今では知事職より関西広域連合の会長職の方が魅力を感じていると思うからであります。
ただ思いつき発言や色々なプロジェクトに関わりたいと思うような気持ちで再挑戦されるなら、益々強い権力を振り回したくなるのでは・・・と非常に心配しております。
神戸市会議員 平野章三