過去最長の5時間32分、最多の株主人数であった関電株主総会は異例の関心の高さを示した。
特に大阪・神戸・京都と3市長が脱原発依存や再生エネルギー問題等の株主提案とともに会場での発言に報道関係も含め注目されることとなりました。
聞くところによると橋下市長は総会での発言のために事前にかなりの時間をかけ、打ち合わせをしたようです。
ところがですよ ~~~
大阪市は当初橋下市長が議案説明するつもりで準備していたようでしたが、神戸市としては総会での関電側 冒頭発言の後に意見を述べるとのことを大阪市に知らせてあげたようで急きょ橋下市長は発言予定を変更したと思われます。
つまり総会では最初の質疑応答が3分の持ち時間ですが、この時 神戸市長が質問なり意見を発言し、後半の株主提案の理由説明では多くの株主が退席されてしまうので神戸市は市長に代わり局長が説明をする予定にしていたのです。
質疑応答の場面はほとんど橋下市長の発言を中心に報道されていましたが矢田市長と橋下市長の発言は全く対照的でありました。
矢田市長は会場の状況や時間配分等を十分把握した上で冷静かつ具体的に絞った内容は多くの拍手の中大いに評価されたと思います。
一方 橋下市長の意見・質問を聞くと
国の方針や国との協議を必要とする重要な政策的内容とともに 質問量も多く、大規模な株主総会で答弁を求めることに無理があったことを橋下市長は初めからわかった上で勝負をかけたのでしょう。
ただ、多分提出議案の説明を想定していたので、その延長戦での質問をしてしまったのでしょう。
橋下市長の質問内容は単純に答弁出来るようなものではなく結果的に質問量を絞り切れず、3分間の質問時間もオーバーし、「ルールを守れ」など やじが飛んだことにより雰囲気的には失敗したと思っています。
もっと冷静にポイントを絞り、3分間の時間規制を守って、わかりやすく発言していたら多分喝采されたのではないでしょうか。
しかし橋下市長は当然守るべきルールを無視し、議長にたしなめられることにより会場では怒号と拍手が入り乱れ、完全に橋下市長ペースに持っていけなくなったような流れを感じました。
そして最後まで〝答弁漏れだ〟〝議事停止の動議だ〟と大声で発言するなど高い支持率を背景に言いっぱなしの関電批判をすることにより、橋下流の存在感を示したかったのでしょう。
ただ総会後の記者会見で
「脱原発とか市民運動のような政治主張を経営陣にぶつけても意味がない」との発言は今回の流れを自覚していたのでしょう。
矢田市長の「中長期的脱原発依存」に対し
橋下市長の「可及的速やかな全原発の廃止」は
大飯原発再稼働を橋下市長が「事実上容認」した後だけに説得力も弱く汚名挽回のための叫びであったかもしれません。
一方、東電株主総会での東京都副知事猪瀬直樹氏は資産売却リストに稼働率20%の東電病院が入っていない等 感情的ではなく具体的に事実をしめしていました。
改革プランを一つ一つチェックし、将来の方向性を協議していくつもりで冷静に質問されたのでしょう。
その後も原子力発電の今後の政策は国家の問題であり廃炉も含め原子力技術の行程表を政府が作る必要がある等 筋を通した理論を説明し続けています。
私も脱原発か原発推進の二者択一をテーマに派手なパフォーマンスで国民を引きつけるような手法はすべきでないと思います。
再稼働だけでなく廃炉にしていくにも原子力政策の行程表や原子力技術の開発が今後も必要であり政局に利用していくことなく国民的議論を進めていただきたいものです。
いやいや長いブログになり申しわけありません。
でも最後まで見ていて下さったことに感謝です。
有難うございました、フゥ~  ̄Д ̄ =3
神戸市会議員 平野章三