~ 災害廃棄物広域処理に振り回される各市・町 ~
府・県・関西広域連合には災害廃棄物受け入れに対する「処理権限」「処分能力」そして「安全基準の決定」と何一つ正式判断される立場ではない上、相談や協議もなく決定することで信頼性は大きく失われているからであります。
特に震災がれき処分の基準は市民や市・町としては重要な関心事にもかかわらず、根拠のない基準値の発表、さらに簡単にそれを変更、そして府・県と関西広域連合との対立等を見ていると、
~~~ いい加減にしてやー
と言いたくなる ~~~
科学的裏付けがあるのか等と問題点の批判合戦は関電の電力不足問題の時と同じで安全基準を重視している市民・市・町そっちのけのパフォーマンスに終始しているのであります。
結局、私は環境省にこの現状を説明しますと、大阪湾広域臨海環境整備センターへの受入れについて、府・県等の争いによるものかもしれませんが、それほど期待感を示さない雰囲気を感じました。
ただその中で大阪市は環境省の許可を受け、岩手県から船で運びそして焼却灰は人口島の夢洲(ゆめしま)に埋め立てることが決定し、秋頃から焼却する方針のようです。
ところで当初環境省は岩手県・宮城県の木くず,可燃物,不燃物の400万トンを広域処理要請していましたが、今回見直しをした結果、
不燃物 146⇒129万トン (県内再生利用)
木くず・可燃物 255⇒105万トン
と見直されました。
広域処理要請対象の“木くず・可燃物”は見直した結果半分以下になりました。
現在、大阪湾フェニックス計画の中では災害廃棄物の具体的な受入れ方法・処分方法等について、国の個別評価にどのように対応していくのか決定はまだしていない状況であります。
フェニックスについては一自治体が判断し処理を決定しても、大阪湾に関係する168市町村すべての自治体に関係することになり、風評被害の問題がでれば漁業関係者等、広範囲に影響していくだけに非常に重い責任を負うことになります。
その意味では、一方的に方針を決定することなく参加自治体との十分な事前協議や関係地元市民の意向を尊重した上での決断を、つまり最終的に政治判断をしなければならないでしょう。
神戸市会議員 平野章三