広域連合設立にあたり『広域にわたり処理することが適当である事務』と位置付けられており、本来、防災・医療・環境・観光等、広域的に連携することによって各都市の行政力が有効に発揮できるような団体であるべきであります。
しかし、国の出先機関を “丸ごと移管” として求めたり、連合委員会で企画・調整を行う事項等、権限強化や色々な分野に参画し意思決定権を持てるような組織になりつつあり、場合によっては都市間の新たな火種が生じる恐れが出てまいります。
例えば神戸市のような政令指定都市は直接国と協議の上、予算が決定され、出先機関とは事業内容の調整を行うことになります。
しかし広域連合が地方で権限を持つと
国での予算が決定したにも関わらずその予算が神戸市に入らず広域連合の権限の中で新たな予算が配分され、都市間の争いが生まれてくる可能性も出てまいります。
又、震災廃棄物の広域処理問題等は市・町で焼却や処分を行いますが、処理能力と権限のない府県が根拠のない処理基準値を各市・町に協議なく勝手に決定したり変更したりするので、不満と混乱が起きています。
さらに「関西イノベーション国際戦略総合特区は医療分野等、国が特別に規制緩和や予算を認め、すでに広域的な協議をしているにもかかわらず、体制強化という名目で絡んできます。
==これこそ二重行政の解消が
新たな二重行政を生み出しているのであります==
矢田市長は参加してから発信していくとの考えですが、
~それでは手遅れ~
私は6月市会の議案提出前に特別審査委員会を設置し、議論の上、問題点等を事前に広域連合へ申し入れるべきと進言してきました。
問題は参加してしまうとその中で都市間競争が始まり、広域連合議会での神戸市は1議席しかありませんので、その時市長とともに議員も力量が問われることになってきます。
政策に精通し強い発信力で戦える人材が送り出せるか
今後の大きな課題でありましょう。
神戸市会議員 平野 章三