実に面白い駆け引き==その戦略
とは・・・
関西空港・大阪(伊丹)空港の経営統合(7月)に向け、地元府県・経済団体で基本方針を話し合う両空港運営会議が開催されました。
そこで国交省が「伊丹の将来的な廃港の検討」という文言を条文に入れることを事前に流したことで連日賛否論争が繰り広げられ大きな話題になりました。
当然、井戸兵庫県知事(とともに大阪市を除く地元11市協)は削除を要求、松井大阪府知事・仁坂和歌山県知事は明記すべきと激しく対立していました。
==しかしこれこそ想定通りで==
橋下市長・松井知事は「関空に軸足を置くことがしっかり書き込まれている」と満足しているようでしたが、実際は仕掛けにうまく乗せられたと思います。
本来、『廃港も含め将来のあり方を今後検討する』という内容は、廃港や時期そのものを明記された訳ではなく、2045年リニア新幹線開業を見据えての話であり、ましてや30年以上も先のことであります。
果たしてその時期、私も含めて皆さん元気でいるのだろうかわかりませんが、この程度の内容が重要な報道になってしまいます。
~~~だからこそこの戦略が見事に成功~~~
狙いは別にあり!
それは伊丹空港の規制緩和として低騒音ジェット機をプロペラ機発着枠内で認める重要な文案を如何に目立たせず条文に盛り込ませるかであり、結果、現に松井知事は特に反論はなかったようであります。
しかし、関空を拠点空港と考える橋下市長は伊丹空港のジェット機発着枠の緩和による長距離便を増やすこと等には強い反対の意思表明をしており、航空局としては協議会での素案に盛り込むことは至難の技であったと思います。
結局、国や府市がそれぞれ激しい条件闘争していますが、
本来は <<利用者の利便性からの立場で>> 選択 してもらえるようにすれば、航空会社も需要と供給のバランスによる空港活用が自然に決まっていくはずであります。
まさに利用者を置き去りにしたこの光景をどう思われますか。
神戸空港が利用者不在の規制と圧力をかけられていますが・・・
~~これも戦い・いよいよチャンスが~~
神戸市会議員 平野章三