原子力再稼働問題による電力供給見通し等が今連日のように議論されています。
関西電力に対して需要と供給の説明が不十分等、批判ばかり聞こえてきますが、果たして明確に見通しを出せる人がいるのでしょうか。
今年の気温は22年度並みの猛暑なのか?
節電への協力は?
電力不足時の揚水(夜間の電力余力で下部ダム
の水を上部ダムに汲み上げる)能力、
他社も見通しのない中での応援融通の依頼 等々
不確定要素ばかりなのに騒ぎまくっています。
もう夏はそこに近づいているのに!
そしてもし大幅な電力不足が生じた場合、一体誰が責任を持てるのでしょうか。
結局は関電自身が電力調達責任があり、電力不足は 国民 が背負うのです。
私は関西電力堺港発電所と堺太陽光発電所を視察し、電力需給の見通しなどを協議してまいりました。
それに先立ち神戸市も太陽光発電施設計画があり、事前に説明を受けるため施設予定地の「神戸市西区布施畑処分場」で報告を受けました。
ゴミ埋立処分が終了した約15haの敷地にメガソーラを設置すると約3,000世帯分の発電量が生み出せるようです。
しかし、これは土地代費用がほとんどかからず、採算を考慮した価格で電力を買い上げる支援で事業化が可能となるのです。
同じように堺太陽光発電所は21haの敷地(甲子園球場の約5倍)で74,000枚のパネルを設置しており、発電量はやはり3,000世帯分にしかなりません。
又、堺港火力発電もLNGによる200万kw(神戸市全域必要発電量の約1.4倍程)の発電量を持っていますが、新設となると施設完成までに地元の了解や環境問題の審査等、数年近く必要になります。
さらに良質な電気を提供するには天候による自然任せの発電量に対して常に管理・調整しなければならず、電力の『消費量』と『発電量』 のバランスを維持することで、周波数や電圧を一定に保たなければなりません。
このような状況を見ると代替エネルギー・再生可能エネルギーは価格問題も含めて長期的な施策であり目前に迫っている短期的な問題と分けて判断しなければなりません。
そこで再稼働については安全性の確保とともに地元と国が協議し、最終的には国が全責任をもって決定するものと思います。
又、稼働がなければ節電や計画停電が医療・福祉施設,交通機関等に最大限影響を少なくするよう努力する以外ありません。
いづれにしても批判合戦はやめ、
現実的に差し迫った問題点や対策等を
関西電力は特に
==国民へ==
示すべきであります。
神戸市会議員 平野章三