矢田市長が予算本会議で説明するぐらい重要議案
=しかし予算委員会で資料もなく説明もないとは=
関西における広域行政、国の出先機関の受け皿づくり等を展開しようとする関西広域連合(構成団体:滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、鳥取県、徳島県)は、法的に位置づけられた特別地方公共団体であります。
そこへ神戸市が加入ありきの矢田市長発言の後、6月議会で承認頂きたいと予算市会で表明。
しかし・・・
所管局の企画調整局では資料配布等による説明も全くしないとは?
~~~ 議会軽視も甚だしい ~~~
専門的な説明はしませんが、広域連合の主な実施事務が広域の防災や救急医療等と聞きますと、お互い助け合いということで何となく評価できそうなイメージであります。
ところが他に関西全体の産業、環境保全等 重要事項を広域連合委員会で決定したり議会の議決をされると、神戸市が実施する事業と整合性が計れない場合に大きな影響が出るのではないでしょうか。
例えば国の出先機関、国土交通省 地方整備局等の受け皿に広域連合がなった場合、政令都市の神戸市としては今まで地方整備局を通じて国と直接協議を進めていましたが、権限や運営が広域連合に代わり、今度は都市間調整等の問題が生じかねない可能性もあり、このような議論が全くされていません。
又、被災地瓦礫についてセシウム等の基準値や受け入れ表明等、広域連合が委員会決定や議会議決した場合でも府県で対応できるとはかぎりません。
府県の中で兵庫県を見ますと、県としての受け入れ体制はありませんので、もし処分をするならば神戸市を含めて各市町村が行うことになります。
実行できないのに基準値や受け入れについて決定や議決だけをされれば、各市町村は地元の協議等 必要とする重要な課題に対応した上でないと混乱が起きかねないのです。
未だに水溶性の高い放射性セシウムは環境省でも処理方法や基準もありませんので判断が出来ない状況であります。
又、フェニックス(神戸市の海面埋立)での処分は、168市町村の合意がなければならない程単純に処分できない事情があり、広域連合に加入すれば決定や議決に参加しながら神戸市では対応できないこともあり、大きな矛盾が生じてきます。
但し、この瓦礫処分問題は広域連合の権限について分かりやすく説明するための例示であり、3月11日野田首相の会見で被災地以外の都道府県に瓦礫処理の対応策を文章で正式要請するとの発表については広域連合の権限とは別問題の重要課題ですので申し添えておきます。
そして、意思決定が人口割という不明瞭な基準のままで合議制がとれるのか等、まだまだ曖昧な問題が多いのが現状であります。
にもかかわらず、加入ありきの発言、審議対象にも入れないなどの状況で矢田市長はじめ、幹部職員の方々は当然議会はいつも承認してくれるものと思っているならば
議会は完全になめられているのであります!!
滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県
和歌山県 鳥取県 徳島県
その意味では安全運転の神戸市に対して厳しくチェック機能を果たすことは当然ですが、私は常々神戸市の発展に繋がるかどうかを基準とし、さらに具体的提案を積極的に行いながら新しい発想や改革が生まれるように努力してまいります。
尚、政府のガレキ受け入れ要請については神戸市が以前より環境省に問題提起していますが、未だ回答のない状況です。
そこで3月15日に自由民主党神戸市会議員団総括質疑で取り上げ、
「環境省として問題点を解決することが市民の皆さんにご理解いただくことになり、そのことが各自治体の受け入れの参考にもなる」
と申し上げており今後も継続して努力してまいります。
神戸市会議員 平野章三