今までの予算審査等を振り返ると、批判や反対の意見を言いつつも当局の専門的な説明等により否決や修正に至ることがほとんど少なかったことは結果的に議会側としてチェックの甘さにも問題があったと思います。
神戸市政の運営には・・・
公益事業として重点を置く場合、または単独事業として収益を追求するのか、それとも総合的な観点から政策判断すべきなのか、チェック機能も単純でないことは確かであります。
住宅供給公社も低価格で持ち家を求める市民に良質な賃貸住宅等を供給したことは大きな意味で都市の活力を生み出してきたことも事実であります。
しかし高度成長の崩壊とともに民間借り上げ方式も震災による被災者住宅の急増に大きく影響する等、住宅政策も状況の変化により見直す時期等 先送りせず政治決断しなければなりません。
その意味では巨額債務についての政策責任は神戸市 ・ 市議会ともに問題意識を十二分に受け止め市債残高の対応として「第3セクター等改革推進債」の活用は必要でありますが今後のサービスや財政に極力影響がないように努力していかねばなりません。
神戸~関空ベイシャトルも本来関空の経営改善項目の一つとして国交省からの強い要請の中で多額の累積赤字を抱え運行してきましたが、私自身は廃止の主張もしてまいりました。
しかし、神戸市は国との関係があり今日まで経営基盤の安定化を図りながら継続しております。
それならば航空局 ・ 関空関係団体が神戸空港の規制緩和等にもっと協力していただいても当然でありますが逆に圧力をかけられております。
私も以前直接航空局長にベイシャトル運行の協力をしていただけないなら廃止したい旨を申し入れました時、関空側として受け入れ体制の改善を約束されたことがあります。
しかし、本来神戸市が強い姿勢で交渉すべきでもっと前向きな戦いをしてほしいのですが、このことは今の神戸市の姿ではないでしょうか。
いづれにしても単純なアクセス事業ではなく総合的な政策の重要項目の一つであるならば、もっと説明し理解して頂く努力が必要でしょう。
一方市民に親しまれている舞子ビラは歴史、景観、地域の活性化として一定の役割を果たしてきたと思いますが、ホテル事業の公益性を今指摘されますと確かに民間事業者への見直しをすべきでしょう。
震災の影響によりホテル建て替え計画が一時頓挫し、その後信託方式を選択した結果経営圧迫の要因になりました。
今日まで舞子ビラの運営は従業員の方々をはじめ、皆さん方それぞれ大変な経営努力をされてきましたが、契約年間賃料が9億円を超える状況であるため債務超過により信託契約を解除し、今後の方向性を検討しなければならなくなりました。
兵庫県が裁判で同様の信託銀行全額支払い判決があったり3セク債の活用する時期等、この度それぞれ債務整理する方針を打ち出さねばならない状況に追い込まれたことは今後市議会審査でのあり方、そして責任を持てるチェック機能体制に立て直すようまずは反省から始めなければなりません。
神戸市も市債残高6000億円削減は十分に評価できますがこのような債務整理の時こそ最初に市長自ら先頭に立って説明し、総合的に行革の努力について理解を求めるべきと思いますが、残念ながら本会議初日 財政部担当者作成の予算提案説明の一部として市長がよみあげただけであり、やはり厳しい時の発信力もない為 行革推進の成果は神戸市民には見えてこないでしょう。
今の市長の姿勢を見て
戦わない神戸の未来は・・・
~~~ 私は戦いつづけます ~~~
神戸市会議員 平野章三