・・神戸市会議員 平野章三のおもいは・・
== 水質はさらに良なりますが、
海の生態系への影響は ==
この春より垂水高度処理場が東側に完成、約15年の歳月をかけ日本初となる5つの処理場を大深度大口径の汚水幹線でつなぎ完成しました。
このことは、季節や時間の変動による汚水量の偏り、そして改築・修繕時等、汚水を貯留し、融通もでき、さらに災害等による一部処理場が機能しなくなっても対応できるシステムであります。
市民意識はあまりない地味な事業ですが、私は大震災により壊滅した仙台市蒲生下水処理場を視察した時、30万人分の下水処理が垂れ流しになっている状況に愕然としました。復旧には3年程の時間が必要と思われます。
同時に神戸市のこの水道システムは市民生活をより守れる内容となり、強い安心感を持つことができましたので仙台市には技術協力等の支援を神戸市としてさせていただくことになりました。
ところで神戸市下水道局は今日まで水質改善により努力し、さらに東側高度処理施設が完成したことで流量の増加とともに水質のより良い水を垂水沖に放流することになりました。
このことは漁業関係者として海の生態系に影響することを非常に心配しておりましたが下水道局は環境事業を中心にした立場での視点から主に判断されていましたので漁業への影響についてあまり対応をしていなかったように思いました。
そこで・・・
~ きれいな海より豊かな海 ~
私はこの言葉で下水道局へ調査等により漁業に配慮した対応をするよう強く申し入れました。
例えば海苔の生産は秋から冬にかけ、水温が0.5度上がっても影響あるといわれています。
処理場の温度の高い水を大量に放流すると、水温以外にも真水が海水面を走る為、確実に影響が出る可能性が高いのではと訴え、温度調節や市民利用考慮した修景池など前向きに対策を検討するようになりました。
ただ具体的には説明できませんが、調査しても明確には海苔の影響について解明できていませんので非常に難しい対応になっております。
水質とともに漁業や地域の方々等バランスを考えた上で事業を進めるよう今も協議を進めています。
今後は国の補助も考えながら処理場上部等有効活用し、あわせて市民が憩える場となるよう努力してまいります。
私はBestが無理でもBetterと思いつつ戦っています。
白黒はっきりできないときこそ
政治的な判断を求められるのではないでしょうか。
神戸市会議員 平野章三