仙台市より名取市に移動し、閖上(ゆりあげ)地区を視察しましたがすさまじい津波の爪跡・・・
高台に上がると多くのお花が供えられ、街ごと消えている姿に思わず手を合わせるしかありませんでした。
人口2,600人 、仙台空港が宮城県のほぼ中央に位置し仙台空港とともに名取川・阿武隈川の両水系にかこまれた実り豊かな土地が広がり、気候も温暖なため古くから農耕に適し、自然条件に大変恵まれた土地柄でした。
高速道路が防波堤になりましたが、各箇所のトンネルを通って海水がさらに2km程先の田畑へ流入し、塩害の打撃も含めた被害の拡大は名取市の規模から見て、国からの全面的支援に頼る他はないくらいの状況であります。
名取市役所では市長・市会議長他、幹部の方々より状況報告を受けました。
その中で私は復興計画に向けた提案を検討しようと思いましたが、職員不足の中 仕事と財産を失った市民の罹災証明など目の前の処理に日々対応するのが精一杯のようでした。
神戸市の派遣職員も、厳しい現場に疲れきっている状況を把握できて良かったと思いました。
名取市長は国交省から復興プラン策定まで待つよう指示され、県も同様なため名取市がプランを作っても追認してもらえないと嘆いておられました。
結局最後は、名取市より神戸市にさらに数名の職員を追加派遣してほしいとの依頼を受けたので、その場で神戸市副市長に支援をされたらと申しました。
できる限り協力しますとの副市長の言葉にほっとしました。
政令都市であれば直接提案等・国との交渉もできますが、名取市の規模では意志表示できないところが市長としての心苦しさであることを痛切に感じましたことを皆さんにご理解してほしいと思っています。
神戸市会議員 平野章三